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退職給付金制度とは失業保険のこと?違うところをわかりやすく解説!

この記事では、退職給付金制度と失業保険の違うところをわかりやすくまとめています。

「退職給付金制度って失業保険と同じじゃないの?」と思ったことはありませんか?

実は、退職給付金と失業保険はまったく別の制度で、支給される目的やお金の出どころも異なります。

退職を考えている人、失業保険の申請を考えている人はぜひ参考にしてください。

目次

退職給付金制度と失業保険の違いをわかりやすく3つ紹介!

項目 退職給付金制度 失業保険
支給元 企業(民間) 国(ハローワーク)
支給の目的 長期勤務の功労 退職後の生活支援
制度の主体 企業独自の制度 雇用保険法に基づく国の制度

制度の違い①:退職給付金制度は企業が支給する制度である

退職給付金とは、勤続年数や貢献度に応じて企業が退職時に支払うお金のことです。「退職金」とも呼ばれることがあります。

企業によって制度があり、就業規則や退職金規定に従って支払われます。

中には退職金制度自体がない会社もあるので、事前の確認が必要です。

これは国が関与している制度ではなく、会社が自社の判断で実施するものです。

制度の違い②:失業保険は国(ハローワーク)が支給する保険制度である

失業保険は、ハローワークを通じて支給される国の保険制度です。正式には「雇用保険の失業給付」といいます。

雇用保険に加入していれば、退職後に一定の条件を満たすことでお金を受け取れます。

民間企業ではなく、国が支払う制度なので、全国どこでも条件は共通です。

退職後の生活を支えるためのセーフティネットとして、非常に大切な制度です。

制度の違い③:目的が違い、退職給付金は長期勤務の功労、失業保険は生活支援のための制度

退職給付金は「長く働いてくれてありがとう」という意味を込めた報奨金的な性質があります。

一方で、失業保険は「次の仕事が見つかるまでの間の生活費支援」としての制度です。

つまり、似たように「お金をもらえる制度」でも、その成り立ちや意味合いがまったく異なります。

どちらも知っておくことで、退職時の不安を減らすことができます。

退職給付金制度と失業保険の受け取り条件の違いを3項目で比較!

受け取り条件 退職給付金制度 失業保険
適用条件 企業によって異なる 雇用保険加入12ヶ月以上
自己都合でも受給可? 可(原則支給) 可(ただし待期・給付制限あり)
会社都合の場合 支給額が増えることも 早期に受給開始できる

条件の違い①:退職給付金は企業の制度によって条件が異なる

退職金が支給されるかどうかは、その会社の制度次第です。就業規則に記載されていない場合は、そもそも支給されないこともあります。

また、支給条件として「3年以上勤務」「定年退職時のみ支給」などの制限がある場合もあります。

支給対象や金額は会社によってバラバラなので、事前に確認しましょう。

条件の違い②:失業保険は雇用保険に12ヶ月以上加入していれば受給できる

失業保険を受け取るには、過去2年間のうち12ヶ月以上、雇用保険に加入していることが条件です。

アルバイトやパートでも条件を満たせば受給可能です。

ただし、受給のためにはハローワークで求職活動を行い、定期的に認定を受ける必要があります。

働く意思があることが大前提です。

条件の違い③:退職給付金は自己都合・会社都合問わず支給されるが、失業保険は理由によって時期が異なる

退職金は、退職理由に関係なく支給されるのが一般的です。

一方、失業保険は退職理由によって支給開始の時期が変わります。

自己都合の場合は2〜3ヶ月の「給付制限期間」があるのに対し、会社都合であればすぐに支給が始まります。

これは、急に仕事を失った人の生活を優先的に支援するためです。

退職給付金制度と失業保険の金額や支給時期の3つの違いとは!

支給内容 退職給付金制度 失業保険
支給方法 一括で支給(退職時) 月ごとに分割支給
支給額 勤務年数に応じて増加 直前の給与を元に計算
受給期間 退職時1回 最大330日(年齢・勤続年数による)

支給の違い①:退職給付金は退職時に一括で支給されるのが一般的

退職金は、退職のタイミングでまとめて一括でもらえるのが一般的です。

支給日は退職後1ヶ月以内が多く、賞与や給与とは別に振り込まれるケースが多いです。

会社によっては分割で支払うところもありますが、ほとんどが一括支給です。

まとまった金額が入ることで、引っ越しや再就職までの生活費に充てやすくなります。

支給の違い②:失業保険は月ごとに分割で支給される

失業保険は、原則として4週間ごとに認定を受けることで分割で支給されます。

1回で全額がもらえるわけではなく、ハローワークでの活動実績が必要です。

毎月「失業認定日」に出向き、求職活動の報告をすることが条件です。

手続きが少し面倒ですが、きちんと行えば安定して受給できます。

支給の違い③:支給額は退職給付金の方が勤務年数に比例し多くなる傾向がある

退職金の金額は、在籍年数や役職、給与水準によって大きく左右されます。

定年退職や勤続20年以上の方であれば、数百万円単位で支給されることも珍しくありません。

一方で、失業保険の金額は、退職前6ヶ月の平均賃金を元に日額が計算され、最大でも月20万円前後が目安です。

そのため、金額面では退職金のほうが高額になる傾向があります。

退職給付金制度と失業保険の違いでよくある5つのQ&A!

質問 回答の概要
両方もらえるの? はい、もらえます。それぞれ別の制度なので併用可能です。
退職給付金が多いと失業保険に影響ある? 影響しませんが、会社都合か自己都合かで給付開始時期が変わります。
確定申告や税金はどうなるの? 退職金は「退職所得控除」があり節税可能。失業保険は非課税です。
アルバイトでも退職給付金は出る? 企業の制度によりますが、対象外のケースが多いです。
自己都合退職でも両方もらえる? はい、ただし失業保険は2〜3ヶ月の給付制限がつきます。

Q&A①:両方もらえるの?

退職金と失業保険は、まったく別の制度なので、同時に受け取ることが可能です。

退職金は企業から、失業保険はハローワークから支給されるため、支給元も条件も異なります。

どちらかを選ぶ必要はなく、条件を満たせば両方もらえるので、安心してください。

Q&A②:退職給付金が多いと失業保険に影響ある?

原則として、退職金の金額が失業保険の受給資格に影響することはありません。

ただし、会社都合か自己都合かによって、支給開始時期(給付制限期間)には差が出ます。

「退職金が多い=失業保険がもらえない」わけではないので安心してください。

Q&A③:確定申告や税金はどうなるの?

退職金は「退職所得」として扱われ、特別な控除(退職所得控除)が適用されます。

そのため、多くのケースでは税金が少なくて済みます。失業保険は非課税なので、確定申告も不要です。

ただし、副業や他の所得がある場合は、確定申告が必要になることがあります。

Q&A④:アルバイトでも退職給付金は出る?

アルバイトやパートの方は、退職金制度の対象外になっている会社がほとんどです。

一方で、雇用保険に加入していれば、失業保険は受け取ることができます。

フルタイムに近い働き方で雇用保険に加入していた方は、確認してみましょう。

Q&A⑤:自己都合退職でも両方もらえる?

自己都合退職でも、退職金も失業保険も条件を満たせば両方もらえます。

ただし、失業保険については、2〜3ヶ月の「給付制限期間」があるため、その間は支給されません。

生活資金が不安な方は、退職金の使い方や支出計画を立てておきましょう。

退職給付金制度と失業保険の違いのまとめ!

比較項目 退職給付金制度 失業保険
制度の主体 企業 国(雇用保険)
目的 勤続への報奨金 失業中の生活支援
支給方法 一括支給 分割支給(月ごと)
課税対象 退職所得(控除あり) 非課税
受給条件 企業の就業規則に準ずる 雇用保険12ヶ月以上

退職給付金制度と失業保険は、どちらも退職後の生活を支える大切な制度ですが、内容はまったく異なります。

両方を正しく理解しておくことで、いざ退職というときにも慌てずに対応できます。

この記事をきっかけに、自分がどの制度に該当するのか、今のうちから確認しておくと安心ですね。

もし会社に退職金制度がある場合は、その内容を確認し、ハローワークでの失業保険の申請も忘れずに行いましょう。

退職後の生活を守るために、制度の違いをしっかり押さえて、計画的に行動していきましょう!

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